あなたは今高校生でしょうか?それとも大学生?もしかしたら社会人になってから同僚に誘われた人もいるかもしれませんね。
アイスホッケーは魅力的なスポーツですが、縁を持つことはなかなか難しいマイナースポーツです。サッカー連盟への登録選手数は600万人を超えますが、アイスホッケー連盟への登録選手は約2万人しかいないのです!
なのでもしあなたがアイスホッケーと何かしら縁を持てたらそれは幸運なことです。この熱いスポーツに偶然出会う、ましてやプレイヤーになれる機会はそう多くありませんので。
今回は幸運にもアイスホッケーに出会うことができ、自分もプレイヤーになりたいと思っている人向けにアイスホッケー経験者から見たメリット・デメリットを紹介します。
何かを始めるのには不安がつきものです。それも良く分からないマイナースポーツならなおさらですよね。
この記事であなたの不安が解消され、アイスホッケーを始める後押しを出来たら幸いです。
アイスホッケーってどんなスポーツ?
まずはアイスホッケーとはどのようなスポーツか簡単に紹介します。
アイスホッケーはスティックを使いパックを相手のゴールに入れ合い得点を競うフィールドスポーツで、氷上で行われる為特別な防具を着用しています。
コート上は6対6、ベンチには合計22人入ることができ、交代のタイミングが自由なので目まぐるしく出場選手が変わっていく特徴があります。
アイスホッケーは他競技にはない特徴が多くあります。その中でも”接触プレー”は他の競技では考えられないほど頻繁に起こり、許可されています。
そのためアイスホッケーは”氷上の格闘技”と言われることもあります。
でも安心してください。海外ホッケーのような殴り合いは反則ですので。
考えられるデメリット
まずは残念なデメリットの方から紹介しましょう。アイスホッケーを気軽に始めることが出来ない理由は大体このデメリットのせいです。逆にここが問題なければ今日にでもアマゾンで防具を発注すべきです。
- 金銭的負担
- 時間の拘束
- けがの恐れ
- 収納スペースの問題
それでは1から解説していきます。
金銭的負担
どんなスポーツでも新しく始めるのなら金銭的負担は生じますが、アイスホッケーはこの点がまったく優しくありません。
氷上で行うという性質上どうしても必要な防具の量が増える上に、あなたを守るための機能がたくさんついているので高価になりがちです。
アイスホッケー程全身がちがちに防具を着込むスポーツはなかなかありません。しかもそれらが消耗品であるということが負担に拍車をかけています。
また、練習をする場所にもお金がかかってきます。池が凍っている地域に住んでいなければ最寄りのスケートリンクを貸切ってチーム練習をすることになります。
貸し切り料金をチームメンバーで割る形になると思いますが、一回の練習で1000~3000円は自己負担がかかると思われます。アイスホッケーは練習をするだけでお金がかかるのです。
気の滅入る話ばかりになりますが、他にも細々お金がかかります。具体的な内容は別の記事にまとめていますのでそちらをご覧ください。
アイスホッケーにかかる費用を全部紹介!練習にかかるお金も解説! | (mannagi.com)
時間の拘束
アイスホッケーの練習は基本的にスケートリンクを貸切らないと行うことが出来ません。(インラインスケートで練習する場合は別)
そのためスケートリンクの営業時間外にリンクを貸切り練習しているチームがほとんどです。近くにスケートリンクがあるなら試しに夜に訪れてみてください。練習をしているチームがあると思います。
営業時間外に利用するので必然的に練習時間は早朝か夜に限られます。中でも夜18:00~24:00の間の枠で練習をしているチームが多い印象です。むしろこの時間帯でないと参加できない人が多いのでこれは人によってはデメリットではないかもしれませんね。
大学生の場合、練習日は夜のバイトに入れない為収入源が減ってしまうことが考えられます。練習時間が遅いことは人によっては生活に支障をきたすことにもつながります。
けがの恐れ
もしもあなたがプレイヤーではなく、プレイヤーの親あるいは恋人であるなら、けがは最も重要なデメリットではないでしょうか。
残念ながらその予想はあたりで、アイスホッケーは非常にけがをしやすいスポーツです。切り傷、打撲、骨折、、なんでも起こります。
その理由はまず氷上で行うスポーツであることが挙げられます。スケートをしたことがある人なら分かると思いますが、リンクの氷はとんでもなく固く、そして複雑な表面をしており触ると皮膚が切れます。不安定な氷上でこけて体を打てば打撲になり、肌が出ていれば切れます。
また、接触プレーでの打撲、骨折もあり得ます。アイスホッケーではルールの範囲内であればハードな接触も認められているので上級者でもけがをします。幸い私自身は大きいけがをしませんでしたが、試合中に2回救急車呼ばなければならない場面に遭遇したことがあります。
アイスホッケーは非常に危険なスポーツです。だから防具が多いとも言えます。けがの可能性は誰にでもあるので注意して励む必要があります。
不安になりましたでしょうか?もしもあなたが女子選手希望なら少し安心していいかもしれません。女子選手はルールで接触プレー禁止、ヘルメットもフルフェイスで顔全体をガードしなければならないのでかなり安全です!あとはスケーティングが上達すればさらに安全にプレーできます!
収納スペースの問題
あまり言及されることはありませんが、アイスホッケーを始めると家にいてもアイスホッケーに侵食されていきます。
というのもアイスホッケーの防具は量が多い上にサイズが大きいのでかなりのスペースを取ります。同居人の許可が下りなければ始めることすらできません。
例えばホッケーの道具を入れるバッグのサイズは上記商品で 約 76cm x 41cm 36cmになります。これに防具をすべて収納するのならあとはスティック・スケート靴だけですが、異臭防止のために基本的に防具は外に出して乾燥させるのでより広いスペースが必要になるでしょう。
防具の置き場に困る問題は誰しもが通る道ですので、いったん自分の部屋を見渡してから計画的に購入しましょう。
考えられるメリット
陰鬱としたお金やけがの話は置いておいて、ここからはアイスホッケーを始めることがどんなに素晴らしいかメリットを紹介していきます!
- スケートが上達する!
- スタープレイヤーになりやすい
- 体幹が鍛えられる
- ダイエットに最適!
- 度胸が付く
- 一生の経験になる
それでは解説していきます!
スケートが上達する!
アイスホッケーはスケートをうまく滑ることを目的としていません。目的はあくまで点を取って相手に勝利すること。そのため競技においてうまく滑れるということは前提になってきます。
氷上を乗りこなしたうえでスポーツをするわけですのであなたのスケーティングレベルは競技を通じてどんどん上がっていきます。スケーティングを上達しようと思い練習している人よりも、より早く、実践的で転倒しずらいスケーティングをマスターできます。(きれいなフォームにするには時間が必要ですが、、)
ある程度アイスホッケーをプレーできるようになった時のあなたはどんなリンクでも恋人の手を引きながらバックスケーティング出来るくらいにはなっているはずです。
特技、と言える技術を習得できる機会は人生でそう多くはありません。アイスホッケーは数少ない特技を得る(それもかっこいい)チャンスだといえます。
スタープレイヤーになりやすい
アイスホッケーは前述のとおり非常に競技人口が少ないです。北海道などの雪国を除き、アイスホッケーを始める人のボリューム層は大学生からだと思われます。
そのため高校以前からアイスホッケーを始めている人は大学生以上から始めた人よりも圧倒的に滑るノウハウがあり競技レベルに大きな差が生まれます。
試合でも大きく活躍できるので早く始めれば始めるほど圧倒的に有利なスポーツなのです。
かといって大学生から、社会人からスタートすると活躍できないのかと言われるとそうではありませんので安心してください。いくらうまい人がいたとしても試合はチーム戦です。一人の力では勝てませんので大いにチャンスがあります。
逆に初心者集団で経験者を倒すことでスタープレイヤーになることが出来ます。アイスホッケーはキーパー以外どのポジションでも得点に絡めるのでチャンスが多いスポーツだといえます。
体幹を鍛えられる
そのためアイスホッケープレーヤーは体幹トレーニングにかなりの時間をかけます。
氷の上で自由に滑ることができ、接触プレーにも当たり負けしなくなった時、あなたは相当強い体幹を手に入れていることでしょう。
体幹が強いことで得られるメリットは本当に多いです。長い話になってしまうのでここでは言及を避けますので、気になる方は是非検索してみてください。
ダイエットに最適!
突然ですが、こんなトレーニング道具を見たことはありますか?
テレビでも芸能人御用達のトレーニング器具としてよく紹介されていますね。
こちらの製品は横にスライドすることで、下半身(特に太もも)を効率的に鍛えることが出来る&有酸素運動として脂肪燃焼も期待できるものです。
太ももの筋肉は人体の筋肉で一番サイズが大きく、筋肉量を増やすことで代謝を促進することが出来ます。
つまり、太ももを鍛えると痩せやすい体質になれます!
芸能人がわざわざトレーニングに利用するほど、アイスホッケーの動きは体を鍛えるのに効果的なんですね!
度胸が付く
アイスホッケーは接触が多いスポーツなのはさんざんお伝えしましたが、これにはメリットもあります。
それはアイスホッケーを経験すると度胸が付くということ。試合の中、あるいは外で自分より体の大きい選手に立ち向かわなければならない場面は多くあります。そうした経験を繰り返すことでしり込みしない度胸がついていきます。(攻撃的になる人も中にはいますが…)
また、精神面だけでなく肉体面にも有効な効果が表れます。スポーツを通じて肉体が磨かれることで自分に自信が付くようになります。
度胸が付くことのメリットは多く、就活や人前に出る場面など重要な場所で成功のカギになるでしょう。アイスホッケーは肉体も精神も鍛えられるスポーツです!
一生の経験になる
突然ですがあなたの周りにアイスホッケーの経験者はどれだけいるでしょうか?5人以上いるという人は超レアです。あなたはすでにアイスホッケーを始めている人でしょうか?1人しかいないという人もかなりレア。実際は周りには0人というのが普通です。それだけ競技人口が少ないのです。
そんなスポーツをあなたがすることには大きな意味があります。それは他の人が味わえない経験をするということ。氷の上で戦う、お金をかける、遅い時間に練習を積み重ねる…どれもこのスポーツでなければ得られない経験です。
アイスホッケーというスポーツの魅力にも触れましょう。繰り返されるメンバーチェンジ、急ストップが可能なスピーディーな動き、多彩なパスワーク…どれも他の競技よりもアイスホッケーがやりがいがある理由だと思います。
張り詰めた冷たい空間での熱いスポーツはやっている側も見ている側も気持ちが良いものです。シュートが決まった瞬間の歓声や手ごたえは圧巻です。
この先の人生でアイスホッケーをしていた、またはしているということはあなたの鉄板のネタになります。どんな場所でも様々な角度でアイスホッケーを語ることが出来るはずです!周りの人も珍しい経験をしているあなたに寄ってくるでしょう。寄ってきた人はスケートリンクに誘いましょう。イチコロです。
あなたが何歳になってもアイスホッケーをした経験は消えません。数年ぶりにリンクに乗ってもすぐにまたある程度滑れるようになるでしょう。一生モノの経験を得られるチャンスです!
最後に
アイスホッケーを始める、続けるにはお金がかかります。しかしそれを上回るリターンがあると自信を持って言えます。
アイスホッケーを始めようかと迷える期間は人生の中で多くはありません。多くの人が高校に上がったから、大学の部活にあったから、会社の同僚に誘われて…この3回を逃すと関わることはほとんどなくなってしまいます。
人生を大きく変えるチャンスを失わないように、出会えたら思い切って飛び込んでみることをお勧めします。
悩むとお金や時間、リスクに目が行きがちですが実際にその世界に入ると案外それらは気にならない物です。すぐにそれよりも”上手くなるにはどうしたらいいか””次の試合はいつか”ばかり悩むようになります。
もしも思ったような世界でなければすぐにやめてしまいましょう。決定権はいつもあなたにあります。グループラインを抜けるだけなので簡単でしょう?
皆様がアイスホッケーを心から楽しんで、この競技がメジャーになることを祈っています。